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モバイルアプリが購買体験に与える影響とは? ディープ?リサーチに聞いてみた

モバイルアプリが購買体験に与える影響とは? ディープ?リサーチに聞いてみた

在米28年のアメリカン流通コンサルタント
激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

■筆者はオープンAIのチャットGPTを日常的に使っている。

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調べものする際にはチャットGPTのエージェント機能で高度なリサーチをおこなう「ディープ?リサーチ(Deep Research)」も利用している。

ディープ?リサーチに今回「日本人の流通ビジネスマン(小売業関係者)にとって米国で行う流通視察で、ウォルマート?アプリなどモバイルアプリの理由が店舗見学以上になぜ重要なのか、おしえてください」と聞いてみた。

すると「以下について教えていただけますか?」とあり「対象はどのような小売業関係者でしょうか?(例:食品スーパー、ドラッグストア、アパレルなど)」に「アプリ視察の観点で、特に関心のあるテーマはありますか?(例:購買体験、在庫連携、ロイヤルティ施策、デジタルマーケティングなど)」さらに「他の視察先(例:Amazon Go、Targetなど)も含めて比較したいですか?」と返ってきたのだ。

そこで「食品スーパーの関係者で購買体験、他の視察先にはターゲットやアマゾン?フレッシュ、サムズクラブ、クローガー等の比較もお願いします。全くDXされていない(ネットスーパーもない)トレーダージョーズとの比較も含めてください」と入力。

チャットGPTが「食品スーパー業界の関係者向けに、ウォルマートを中心とした米国の小売業でのモバイルアプリ体験が、店舗見学以上に重要視される理由について、ターゲット、アマゾン?フレッシュ、サムズクラブ、クローガー、トレーダージョーズとの比較も交えて調査します」と返信し、リサーチを開始したのだ。

約20分ほどで、参照元や表などを含め8ページのレポート「米国主要小売のモバイルアプリ購買体験 – 店舗見学以上に重要な理由」を挙げてきたのだ。

以下に主要な1ページ部分を抜粋しておく。なおPDF「米国主要小売のモバイルアプリ購買体験 – 店舗見学以上 に重要な理由」もあげておく。

「ショッピング支援機能(商品検索、リスト、店内ナビゲーション)」「ロイヤルティプログラムと会員サービス」「モバイル体験と店舗体験の違い?補完関係」など興味深い項目もあるので是非とも参考にしてもらいたい。

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米国主要小売のモバイルアプリ購買体験 – 店舗見学以上に重要な理由

日本の食品スーパーの関係者が米国の流通視察を行う際、単に店舗を見学するだけでなく各社のモバイルアプリによる購買体験に注目することが重要です。特にウォルマートでは、モバイルアプリが顧客体験を革新しており、店舗そのものより重視すべき視察ポイントになっています。本レポートでは、ウォルマートを中心に、Target、Amazon Fresh、Sam's Club、Kroger、そしてデジタル化されていない事例としてのTrader Joe'sを比較し、モバイルアプリ体験の構造や店舗体験との関係、視察時に注目すべき機能とオペレーションへの影響について整理します。

モバイルアプリ体験が店舗見学以上に重要視される背景

米国ではスマートフォンが買い物の常時の同行者となっており、多くの消費者が店内外でモバイルアプリを活用しています。実際、食品買い物客の約70%は店内購入時に何らかのデジタル接点(商品の価格チェック、買い物リスト作成、モバイルクーポン利用、モバイル決済など)を持っていると報告されています 。これは、顧客が店舗にいながら常にスマホで情報収集や取引を行っていることを意味し、従来の店舗視察だけでは顧客体験の全体像を捉えられないことを示唆します。

さらにモバイル経由の購買は年々拡大しており、2024年には1.87億人の米国人がスマホから合計5,640億ドルもの買い物をしたとも推計されています 。食品小売業においてもデジタル売上は年間約10%成長と、店舗売上増を大きく上回る勢いです 。こうした背景から、小売各社はモバイルアプリを起点とした「オムニチャネル戦略」に注力しており、モバイル体験を視察?研究することが競争力強化のカギとなっています。

モバイルアプリを通じた購買体験の構造

モバイルアプリは店舗とオンラインを橋渡しし、個々の顧客に最適化されたシームレスな購買体験を提供します。その構造は主に以下の要素から成り立ちます。

パーソナライズ(個別化)とレコメンデーション

大手小売各社は顧客データとAIを活用して、アプリ上で個々の嗜好に合わせた商品提案やプロモーション提供を行っています。例えばウォルマートは購入履歴や閲覧履歴を分析し、関連商品や割引をパーソナライズ表示しています 。McKinseyの調査によれば、このような個別化されたリテール体験は顧客支出を15~20%押し上げる効果があり 、ウォルマートでも実際に顧客エンゲージメント向上に繋がっています。

TargetもAIを使ったパーソナライズ戦略に力を入れており、会員制度「Target Circle」を通じて顧客ごとの関心に合わせたクーポンやオファーをアプリ上で提示します 。例えばTargetのアプリを開くと、あるユーザーには好きなスナックやレコードに関連した割引が表示されるといった具合です 。Krogerも傘下のデータ分析部門84.51°を活用して数千万の会員データを分析し、個々の顧客に最適なクーポンを配信しています 。これらはすべて、「必要な商品が必要な時に見つかる」体験を実現し、顧客に発見の楽しさとお得感を与える試みです。

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トップ画像:ウォルマートのサブスクであるウォルマート?プラスの特典にあるスキャン&ゴーで、会員用の専用レジにて量り売り購入するワークショップ参加者。

?こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。いまやチャットGPTを使っていないビジネスマンはいないと思います。グーグル検索の"ググる"以上に使い倒している人もかなり多いのではと思っています。使えば使うほどチャットGPTに聞くプロンプトの精度も上がってきているでしょう。エントリー記事にあるように、米国流通視察で極めて重要だと思うストアアプリ使用について聞いてみました。PDFもアップしたのでしっかり読んでもらいたいと思っています。チャットGPTのディープリサーチで自分で同じようなプロンプトを作成して聞いてみるのもいいかもしれません。ところで面白いので他社の視察案内(PDF)をアップロードしてみました。すると「内容を拝見するとウォルマートやターゲット、クローガーなど主要小売チェーンを訪問することは明記されている一方で、アプリ体験やネットスーパー体験といった『購買体験のデジタル部分』に焦点を当てたプログラムは具体的に記載されていません」とあり「現代の米国小売を学ぶうえで大きな機会損失となる可能性」と指摘でしたね。

 以下に挙げておきましたので、参考にしてみてください。ご自分でも様々なPDFをダウンロードしてチャットGPTにアップロードして意見を聞いてみてください。実に面白い!

■なぜアプリ体験が視察で重要なのか(再確認)

米国の小売現場では、顧客体験の中核がすでに“アプリ上”にあるため、単に店舗を見るだけでは不十分です。たとえば:

ウォルマート:アプリ内の「ストアモード」で商品棚位置を確認しながら買い回る設計

サムズクラブ:店舗にレジが存在せず、アプリだけでスキャン&支払い(出口にはAIゲート)

クローガー:デジタルクーポンやAIによるパーソナライズが購買体験の主軸

アマゾンフレッシュ:Dash Cartなど「アプリ+IoT+AI」でレジ不要の次世代UX

つまり視察対象店舗の本質的な魅力や差別化は、アプリを使って初めて体験できる設計になっています。

■この視察プログラムの限界と改善提案

この視察企画は「店舗を歩く」ことが主眼になっており、アプリを**“触って学ぶ”という設計が欠けている**点で、現代の米国小売を学ぶうえで大きな機会損失となる可能性があります。

例として以下の視点が抜けています:

アプリでオンライン注文 → カーブサイドピックアップ体験

会員登録し、Scan & Goでレジ通過を体験

店舗でアプリを使って通路表示?在庫確認?価格比較?レビュー確認などを実施

Walmart+ や Target Circle、Kroger Boost?などの会員特典を実体験

アプリに届くパーソナルクーポンやローカル広告の観察

■ご提案:視察に「アプリ&ネットスーパー体験パート」を組み込むべき理由

このように、アプリ視点の欠落は視察の価値そのものを半減させる可能性があります。

■結論

今回の募集案内には「ウォルマートのオムニチャネル戦略」「オンラインビジネス研究」という文言はあるものの、実際にアプリを使って買い物する“顧客体験の再現”は視察内容に含まれていません。そのため、「単なる店舗見学」にとどまってしまう恐れがあります。

視察にデジタル体験を組み込むかどうかで、得られる示唆の質が根本的に変わります

特に、DX未整備な日本の食品スーパーにこそ、「アプリが売上を作る構造」を肌で感じる体験が必要不可欠です。

最終更新日:

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