


家事の一切を自分でやるようになってから12年が経過した。
もともと炊事、洗濯はそれなりにできたから困ることはないが、それでもめんどくさい。特に衣類の洗濯と保管はめんどくさいのでなるべく手間をかけたくない。
クリーニング業者には申し訳ないが、極力使いたくない。費用がかかるのはもちろんのことながら、持って行って持って帰るという手間を増やしたくない。だからウール生地のスーツとコート以外はすべて洗濯機で洗濯する。そのため、衣類を買う際には家庭洗濯ができるかどうかが最重要課題となっており、どんなにカッコイイデザインでも、どんなにカッコイイコーディネイトでも、どんなに値下がりしていようとも、家庭洗濯ができない衣類は買わない。
そうなると、各ブランドがサイトや実店舗で提案する「最新のデザイン」「最新のコーディネイト」は参考にはするものの、買わない?使わないという選択になることもしばしばである。
55歳にもなった初老のジジイとしては衣料品などその程度のかかわりで十分だと思っている。
とはいうものの、情報収集も兼ねて多少はファッション系YouTube動画も見ることがある。ファッションビジネス解説ではなく、ファッション解説?指南の方である。
まあ、これも資料の一つとして参考にはするけど生活に取り入れる気は毛頭ない。
全てではないが、たまにMB氏のYouTube動画も見ることがある。一つの意見としては参考資料になる部分がある。(決して全部の意見に賛成はしないが)その動画の中で最も頻繁に登場し、個人的に気になるフレーズがある。
「最先端ファッションは希少性が重要。最先端ファッションの人は人口が少なく希少性。マス層に広がると最先端層は離れる」
という内容である。けっこうこの内容は繰り返し語られている。
これはこれで一つの事実だと思う。最先端層はピラミッドの頂点で人口が少ない。パーティーやらレセプションやら内見会やらで、最先端層と世間から評される人をお見かけすることがある。正直なところ、「その服装で自宅の近所を歩いているのですか?」と問いたくなるような、下手をすると奇人変人一歩手前みたいな服装の場合が少なからずある。(経験上)
そりゃそんな「変な格好」をしている人間は少数派だろうとしか思えないし、その奇抜な服装をマス層が取り入れたいと思うことはあまりないだろうと感じる。
過ぎ去りし若き日々を思い返してみるのだが、80年代、90年代、2000年代まではそういう最先端層に憧れて真似をする人はマス層にもそれなりにいたように記憶している。
だが、2010年代半ば以降、そういう変な格好に憧れを持って真似したいと考えるマス層は減っているのではないかという体感がある。当方とても多少は若い頃に真似をしてみたことがあったが、初老となった今はわざわざ真似しようとは思わない。それは洗濯や保管がめんどくさそうということもあるが、仕事を含めた日常生活にも支障をきたしそうという理由もある。自転車に乗りにくそうとか、動きにくそうとか、そういう理由である。
20~40年前に比べて、最先端層を真似るマス層が減った理由の1つには当方と同様ではないかと思ってしまう。洗濯と保管がめんどくさそう、仕事と日常生活に支障が出そう、である。
で、そんな中、ミハラヤスヒロ氏とロフトのコラボアイテムに対するインタビュー記事が掲載されていた。
メゾン ミハラヤスヒロ × ロフト、目指すのは「下心のないデザイン」
三原:パジャマにしても部屋着にしても、外着にしても良い。いろんな着方をする人がいて、それぞれが正しいんです。もう30年ファッション業界にいるけど、おしゃれってものがどんどんわからなくなっています。「これがおしゃれ」だと思う価値観は人それぞれ確かに違うので、「こういうのがおしゃれだ」っていう“下心”が見えちゃうと、商品としてはカッコ悪くなる。
その中に上の一節があった。
個人的には、今のマス層の気分を言い当てているのではないかと感じる。もちろん、当方などミハラ氏に比べると実績でも見識でも比べ物にならないほどの底辺の人間である。
とはいえ、世間をぼんやりと眺めていると感じてくることもあるわけで、そういう体感としては、自分が若かったころのように「最先端層」と目される人の批評や推薦アイテムにマス層が踊りにくくなったと感じる。それはここでミハラ氏が語られていることと同様なのではないかと思えてくる。
今回の「ロフト」コラボアイテムにしても同様だ。胸に「LOFT」とだけデカデカとプリントされたフーディーやTシャツは一昔前なら「ロゴデカすぎてダサい」と評された物だったが、今はこれをカッコイイと思う人も相当数いるわけだし、この「LOFT」ロゴに限らず、アニメキャラや企業ロゴのプリントしたTシャツやトレーナーをファッションとして取り入れる人も相当数存在している現状がある。
これこそ「おしゃれってものがどんどんわからなくなってくる」という実例ではないだろうか。
そんなことをつらつらと考え合わせてみると、マス層とてファッションに興味が無いわけでは決してないだろう。当方とてそうだ。だが、20年前くらいまでのように「不便かもしれない最先端ファッション」にやみくもに憧れる人というのは人口的にかなり減っていて、それよりも彼らは「便利」で、しかも「ちょっとだけセンスのいい着こなし」とか 「ちょっとだけオシャレっぽいコーディネイト」とか、そういう物を求めているのではないかと感じられてならない。
ちなみにこのロフトアイテムの店頭販売価格は2200~8800円と報じられており、当方レベルでも買える価格帯なので、黄色いロゴフーディーを買ってみたいと思っている。当方が着ると多分ロフトの売り場スタッフみたいになるのだろうけど。(笑)
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