「ジバンシィ」ファブリックを幾重にも重ねた攻めのレイヤードスタイル＜23年秋冬＞

FASHION 注目コレクション

ジバンシィ 2023-24年秋冬メンズ

Image by: GIVENCHY

　「ジバンシィ（GIVENCHY）」が、2023-24年秋冬メンズのコレクションを発表した。クチュール仕立てのオーセンティックでフォーマルなテイラードスーツに始まり、ストリートのエッセンスが効いた実験的なレイヤードスタイルや、ワークウェアを再構築したアイテムなどでまとめ上げ、多彩な表現を見せた。

GIVENCHY -Men's-

2023 AUTUMN WINTERファッションショー

強いインパクトを放つ冒頭4ルック

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　印象的なのは冒頭の4ルック。オートクチュールのアトリエで仕立てられたという上質でスタイリッシュな4着のテイラードジャケットは、ハイネックのインナー、グローブ、シューズまで黒一色で、登場するモデルの髪型もコーンロウで統一された。デジャブのように反復されるストイックでクリーンなルックは、これ以降に続く挑戦的なスタイリングの序章として、どこか厳かな雰囲気をまとっている。

何層にも重なる巧みなレイヤードスタイル

　そこからは一転して、アーティスティックディレクターマシュー?M?ウィリアムズ（Matthew M Williams）らしいストリートのひねりを加えたルックが続く。オーバーサイズの肩幅の広いジャケットに、クロップド丈のフーディと複数のレイヤーを重ね、膝下パンツにロングブーツをスタイリング。パンツはファスナーを多用し、取り外してショートパンツとしても使える汎用性のあるデザインに。

　中盤の過度とも言えるレイヤードは、今シーズンのキースタイリングとして効果的に取り入れられている。タータンチェックのウールシャツやメッシュ素材、カモフラージュ柄といった様々な柄や素材を躊躇なく重ね、上からタイトなスウェットやベストを合わせるという絶妙な配分、かつ緻密に組まれたスタイリングは、着こなしのアイデアを刺激する。ジャンパーの半身を脱いで腰巻にしたようなカジュアルなスタイリングも随所に登場した。