2010年に設立されたスイス発のスポーツブランド「オン(On)」。機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムを展開し、アスリートだけではなくファッション業界でも注目を集め始めています。今回はPRを担当する北井健人さんを迎え、ブランドの歴史から定番アイテムまで解説してもらいました。どのようにしてブランドが誕生し、ファッションシーンにおいて支持を獲得していったのか。絶対に押さえておきたいブランドの定番アイテムとともに紹介します。
1997年生まれ。PR会社で経験を積み、2023年にオン?ジャパンに入社。現在はPRとしてブランドの広報活動に従事している。
好きなスポーツ:サッカー、フットサル、ゴルフ、ランニング
好きなモデル:Cloudmonster Void, Cloud 6, Cloudtilt, Cloudtilt LOEWE
持っているシューズの数:100足以上
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目次
オンってどんなブランド?

デイビッド?アレマン
Image by: FASHIONSNAP
「オン(On)」は、元トライアスロン選手のオリヴィエ?ベルンハルド(Olivier Bernhard)とデイビッド?アレマン(David Allemann)とキャスパー?コペッティ(Caspar Coppetti)の3人により立ち上げられたブランド。アイアンマンレースにおいて6度のヨーロッパチャンピオン、3度のデュアスロン?ワールドチャンピオン経験を持ち、スイスでも名だたるアスリートとして知られるオリヴィエが水まき用のホースを輪切りにし、それをソールに採用した手作りのシューズを制作したことをきっかけにブランドが発足。ブランドが誕生した2010年頃のランニングシューズ業界では、多彩なテクノロジーが生み出され、既に存在していたものから派生したアイデアでアイテムを作っていたのに対し、オンでは既成概念に囚われることなく開発を進めることで革新的なシューズを作り上げることに成功。今では世界80ヶ国以上でアイテムを展開し、支持を得ている注目のブランドです。
“シューズ界のアップル”オンの3つの魅力
その革新的なデザインから“シューズ界のアップル”と称されるオン。同ブランドの魅力を3つに分けて紹介します。
機能性に基づいたミニマルなデザイン

「デザインは機能をサポートするためにあるもの」という哲学のもと設計されているオンのシューズ。装飾ではなく問題を解決するためにデザインが存在するべきという考えにより、機能や使いやすさを重視したミニマルな佇まいが特徴です。
スポーツシューズなのに奇抜ではないカラーリング

洗練された配色や繊細なグラデーションなど、他のスポーツブランドには見られない特徴的なカラーリングがオンのシューズの魅力。奇抜すぎず馴染みやすい配色で構成され、思わず手に取ってみたくなるようなカラーラインナップに仕上がっています。オンらしさを感じさせる配色は、世界中のユーザーの共感を得て、支持を獲得しています。
ブランドを象徴する最大の特徴「クラウドテック」


クラウドテック(CloudTec?)とは、???スイスで???開発された???ブランドの独自の???クッショニングシステムのこと。クラウドパーツという中央に穴が空いたユニークな???形状のパーツを採用することで快適な履き心地を実現しています。足の???動きに???応じて???圧縮されることで???路面からの???衝撃を???吸収し、????????快適な???履き心地と???サポート力を叶えてくれるのだとか。???オンの全てのシューズにこのクラウドテックが搭載され、特許取得もされている機能的なソールです。
ファッションシーンで注目を集めた3つの理由
スポーツシーンでの着用を想定したシューズを展開していたオンですが、近年ではそのデザイン性の高さからタウンユース需要も高まり、ファッションシーンでも注目を集めています。ジョナサン?アンダーソン(Jonathan Anderson)や海外セレブが着用したことを皮切りにストリートを席巻。アスリートだけではなくファッションラバーにおいても認知を広げています。
厚底ブームのファッションシーンでクラウドモンスターがヒット

ブランドを象徴するアイテムとして知られるクラウドモンスターが発売されたのが2022年。当時は厚底のスニーカーが注目を集めており、同時期に発売されたクラウドモンスターがファッション誌やメディアにおいて多く取り上げられたことをきっかけに、高感度層を中心にファッションシーンでの認知を獲得していったのだそう。
コロナ禍における価値観の変容
コロナ禍における従来のファッション価値観が変容していったこともきっかけの一つ。ビジネスシーンにおいてはスーツと革靴という従来のスタイルに変わり、セットアップにオールブラックのスニーカーという組み合わせが定着したり、またファッションにおいてはワンマイルスタイルを中心に着心地が重要視され、機能性とデザイン性を兼ね備えシーンレスに重宝する、オンのシューズがファッションシーンにおいても選ばれるようになっていったのだとか。
名だたるブランドとのコラボレーション
さらに近年においては、名だたるファッションブランドとのコラボレーションも話題に。2022年より継続的に展開している「ロエベ(LOEWE)」を筆頭に、韓国の気鋭ブランド「ポスト アーカイヴ ファクション(POST ARCHIVE FACTION)」や「ビームス(BEAMS)」、「アトモス(atoms)」、「ミタスニーカーズ(mita sneakers)」などのファッションブランドとのコラボレーションアイテムも数多く展開し、一部アイテムは即完売するなどアスリートだけではなくファッションラバーからも注目を集めています。

北井さん
コラボレーションによって、オンの既存顧客だけでなく、異なる層へのアプローチが可能になり、より多くの方にブランドのことを知ってもらうきっかけになったと思います。
押さえておくべき6品番
ここからはブランドの定番として知っておきたい6品番にフォーカス。多岐にわたるオンのシューズの中でも性別や年代問わず人気を集めるアイテムを紹介します。
ブランドのシグネチャーをアップデートした「Cloudmonster Void」




まず紹介するのが、オンのアイコン的な一足である「クラウドモンスター(Cloudmonster)」をベースに新たに誕生した「クラウドモンスター ヴォイド(Cloudmonster Void)」。ベースになったクラウドモンスターはランニングカテゴリーのアイテムとして登場しましたが、ファッション軸で脚光を浴びたことをきっかけに、タウンユースカテゴリーのアイテムとして2025年に新登場。象徴的なボリューミーなソールはそのままにアッパーやシュータンなど細かなディテールをアップデート。クラウドモンスターのアッパーには通気性の高いメッシュを使っており、スポーティな印象を受けますが、クラウドモンスター ヴォイドではその点を刷新し、よりソリッドに仕上がっています。
Cloudmonsterとの違いは?



左がクラウドモンスターヴォイド、右がクラウドモンスター

北井さん
素材が変更されたことで印象がガラッと変わり、ファッションに馴染むようになったと思います。僕自身クラウドモンスターもクラウドモンスター ヴォイドどちらも持っていますが、街履きとして選ぶなら絶対に後者。ボリュームのあるシルエットなのでワイドパンツと合わせても存在感を発揮し、足元からスタイリングを引き締めてくれます。
オンを語るうえで外せない「Cloud 6」




続いて紹介するのが、クラウドモンスターに次ぐブランドのアイコンとして幅広い世代から支持を得ている「クラウド 6(Cloud 6)」。クラウドモンスターとは異なりすっきりしたシェイプが特徴の一足は、カラーの展開も豊富で、シーンを選ばずに手に取れる汎用性の高さが魅力なのだとか。このシューズの最大の特徴は「スピードレーシングシステム」と名付けられた紐部分。伸縮性に富んだゴム製シューレースを採用することで、スリッポン感覚で素早い脱ぎ履きが可能になっています。緩くなりすぎず締め付けが強すぎないので、快適な履き心地を堪能できるうえ、脱げる心配もないという優れた仕様を搭載しています。
シーンレスで重宝する防水仕様「Cloud 6?WP」




続いては、先ほど紹介したクラウド 6を防水仕様へとブラッシュアップした「クラウド 6 ウォータープルーフ(Cloud 6 WP)」。シューズの蒸れを軽減してくれる優れた透湿性と高い防水性を備えた、ブランド独自のメンブレンを採用した一足は、雨天時でも快適に着用することが可能に。悪天候の中でも足元を気にすることなく動くことができるため、普段履きとしてだけではなくフォトグラファーなどのクリエイターからも絶大な支持を得ているのだとか。
Cloud 6とCloud 6?WPの違いは?

左がCloud 6、右がCloud 6 WP

北井さん
基本的にクラウド 6とディテールやデザインは一緒です。クラウド 6 ウォータープルーフは、メンブレンを採用している分、履くと少し硬い印象があるかもしれませんが、サイズ感は大きく変わりません。ウォータープルーフの方が少し値段は高いですが、タウンユースはもちろん、レジャーやフェスなどのアウトドアシーンから旅行までマルチに活躍してくれます。
街履きの新定番「THE ROGER Clubhouse」




続いて紹介するのは、元プロテニスプレイヤーである「ロジャー?フェデラー(Roger Federer)」と共同開発し誕生した「ザ ロジャー クラブハウス(THE ROGER Clubhouse)」。従来のコートシューズから着想を得た一足は、ビーガンレザーとスエードを駆使した高級感のある佇まいとすっきりしたシェイプが特徴。多数展開している「ロジャーシリーズ」の中でも街並みに溶け込みやすく、ストリートでも使いやすいカジュアルなルックスに仕上がっています。


ヒールとトゥにはRのロゴが入る

北井さん
このロジャーシリーズは他のシューズと比較しても毛色が異なり、いい意味でパッと見た時のオンらしさが見えにくいデザインが魅力だと思います。独立しているようにも見えるロジャーシリーズですが、実はクラウドテックソールを採用していたりと、オンのテクノロジーもきちんと継承されています。高級感のある見た目ながら軽量かつ履き心地も抜群。スラックスやプリーツスカートなど綺麗めなボトムスとの相性よく、上品なエッセンスを加えてくれるのが魅力です。
無重力感を味わえる軽やかな履き心地、「Cloudzone」




続いては、2025年春夏の新作として登場した「クラウドゾーン(Cloudzone)」。タウンユースカテゴリーとして登場した一足は、他のシューズと比較するとミニマルに構成されたデザインが特徴です。比較的薄めのソールを採用しているので、タウンユースとしてはもちろん軽めのワークアウト用としても使え、一足でどんなシーンにも対応しうる汎用性の高さが魅力なのだとか。

取材当日に北井さんが履いていたのはグレーのクラウドゾーン

北井さん
クラウドゾーンの履きやすさや軽さ、一歩踏み出した時の足裏の感覚は個人的に非常に気に入っています。基本的にオンのシューズはどれも軽いイメージがあると思いますが、無重力感を感じさせるような軽さとフィット感が、このシューズの最大の魅力です。
圧倒的な人気を誇る「Cloudtilt」




最後に紹介するのが、「クラウドティルト(Cloudtilt)」。タウンユースカテゴリーから発売された一足は、ロエベとのコラボレーションアイテムのベースになったことでも知られ、高い注目を集めています。最大の特徴は、最先端の技術を結集させたクラウドテックフェーズという特殊な形状のソール。コンピューター解析で開発されたソールは、クラウドパーツをドミノ倒しのように配置することで効率的な反発を生み出し、自然と足が前に出るような快適な足捌きを叶えてくれます。

北井さん
注目ブランドとのコラボレーションモデルのベースになっていることも人気の要因の一つですが、それだけではなく圧倒的な履きやすさや機能性の高さも人気の秘密。特徴的なソールの形状で長時間履いていても疲れづらく、僕自身もついつい手に取ってしまうことが多い一足です。
買う前に知りたいQ&A
Q1:サイズ選びのポイントは?


北井さん
ランニング用なのかタウンユースなのか、ジャストサイズが良いのか少しゆとりがあった方が良いのかなど用途と個人的な好みによって分かれるかと思いますが、シューズによって大きくフィッティングが変わることはありません。事前に履くことが出来るとベストですが、個人的には基本的に表記のサイズで選んでいます。
Q2:女性に人気のカラーや品番を教えてください。


北井さん
白や黒などのカラーは男性だけでなく、女性からも根強い人気があります。ベーシックな色味以外だとパステルカラーに近いカラーリングのシューズなどは、女性から好印象をいただくことが多いと思います。厚底だけどすっきりしたシルエットのクラウドモンスターシリーズやクラウド 6、クラウドティルトなどは幅広く人気がある印象です。
Q3:交換の目安はありますか?


北井さん
交換の目安はアウトソールにデザインされている雲のマーク。マークがすり減ってクラウドパーツが潰れてしまうほど履いていただければ、新しいものに買い替えてもいいですが、個人の好みにもよるかと思います。
Q4:試し履きできる機会はありますか?


北井さん
オンの店舗では毎週水曜日にランニングイベントを開催しており、シューズを履いてランニングすることができるので、こうした機会を活用してみてください。
最終更新日:
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